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4-8 制作スタッフも決まる。


 東京では俳優と制作スタッフが続々と決まっていた。
 地元のリーダー役に松尾貴史さん。
 NHKの連続ドラマの撮影と重なって厳しいスケジューリングになったけれど、松尾さんの出演は白羽監督と私の念願だったので、なんとか無理をいって時間を調整してもらった。
 近所のおばあちゃん役には内海桂子師匠。
 毎年正月になるとテレビの演芸番組を楽しむのが私の家の昔からの習慣だった。東西寄席の東のトリはいつも桂子・好江の漫才だった。あの桂子師匠がお元気で、いっしょに仕事ができる!お笑い好きの関西人としては、こんなアドレナリンのでる報告はなかった。
 地元の青年役には甲本雅裕さん。
『村の写真集』という映画を観て以来、私は甲本さんのファンだったので出演決定の話を聞いたときには本当にうれしかった。
 震災で夫を亡くして、女手ひとつで幼い子供を育てている海女さん役には松永京子さん。
『パッチキ』のラスト、アンソンの子供を出産するシーンに涙した人は多いと思う。私もあの映画の松永さんの印象が強烈で、いっしょに現場で会えることをとても楽しみにしていた。
 その他にも、水町レイコさん、平山広行さん、池内万作さんなど、続々とキャストが決まっていった。
 同時に制作スタッフも固められていった。時間はかかったけれど、日本映画界を代表するスタッフが揃ったといっても過言ではない。
 それは溝上さん、亀田さんのこだわりによるもので、ある意味、ここまでがんばって企画を進めてきた白羽監督へのプレゼントでもあった。
 白羽監督は十数年振りにメガホンをとるのだ。ブランクを少しでも補えるスタッフを揃えるのがプロデューサーからのお礼という訳だ。
 照明は小野晃さん。
 装飾は山田好男さん。
 録音は武市英生さん。
 一流の技師が揃った。
 そしてカメラマンは山本英夫さん。
 ベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した北野武監督の『HANA–BI』の他、『パッチギ』や『フラガール』や『有頂天ホテル』など数々の名作を手がけ、いまや日本で一番忙しいカメラマンといわれる。
 実は、山本さんは亀田プロデューサーの旦那さん。だからといって私たちも奥さんの亀田さんも、山本さんがカメラをまわしてくれるなんて思ってもいなかった。
 たまたま自宅のテーブルにあった『能登の花ヨメ』の脚本を山本さんが読んで、その感想を亀田さんが聞くと、
「オレ、撮ってもいいよ」
 山本さんがポツリといったという。
 亀田さんもびっくりしたけれど、その話を聞いた白羽監督も溝上さんも私もびっくりした。
 夫婦揃って同じ映画に参加することは初めてのことなので、山本さんの参加は、制作スタッフにとってもうれしいことだし、亀田さんにとっても『能登の花ヨメ』は記念すべき作品になったようだ。

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