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2-6 ゼロからの石川県行脚。


 まずは石川県の方々に撮影延期になったことの説明に伺わなければならない。
 これまでと大きく異なる点は、いままではB氏の案内で動いていたけれど、これからは自分たちで動かなくてはならないことだ。
 夏の大阪の会議室で、はじめて映画の打ち合わせに参加してから十ヵ月がたとうとしている。その間に私は五度以上も金沢や能登へ入っている。白羽監督の場合は十回ではきかないはずだ。
 その間に地元での支援者は増えていた。
 穴水町の駅前でとびきりおいしい海の幸と寿司をだしてくれる幸寿司の大将、橋本氏と、そこの常連客である、穴水町役場の岡崎氏はその代表格だ。
 インターネットに詳しく、自らもホームページで海の幸を販売している橋本氏が、白羽監督のブログに書き込みをし、それが縁で白羽監督が穴水町を訪れた際に幸寿司へ立ち寄った。店の常連に映画大好き人間がいる。橋本氏はさっそく岡崎氏を呼び、白羽監督に紹介した。三人の間で映画談義に花が咲き、以後、何かにつけて私たちをサポートしてくれている。
 輪島市の大積氏もそのひとり。
 能登半島の食材を販売している「海士屋文四郎」というお店の経営者であり、輪島の商工会議所の要職にもついていらっしゃる方。背の高い男前で、学生時代は大阪の大学の応援団に入っていたという男気溢れる方だ。
 輪島の民宿「深三」の主人の深見さん、七尾の守田さん、能登島で「海とオルゴール」という素敵なカフェを営んでいるさとみさんなど、映画づくりを応援してくださる方の輪は着実に広がっている。
 なかでも忘れてならないのが石川県庁の堀岡氏だ。
 穴水町の岡崎氏の紹介で企画の説明に伺ったのが、二月の中頃だっただろうか。
 堀岡氏は能登空港企画推進課の課長で、能登半島のPRと能登空港の利用促進のために全力を注いでいる方。映画の話をすると、能登のためには願ってもない話だと映画実現のための協力を快く約束してくださった。
 白羽監督と私はそれぞれの方に事情を説明し、今後のことを話した。
 説明後はどなたの顔にも困惑の表情が浮かんだけれど、どうしてこんなことになったんだと責められることはなかった。ありがたいことにみなさんは私たち以上に前向きで、がんばりましょうとか前進あるのみと、逆に励ましてくださった。
 夜になってお酒が入ると本音もちらりと見え隠れして
「いままで映画はみるだけやったけぇ、わからんかったけど、いざつくるとなるといろいろあるんやね」
 と映画づくりの苦労をねぎらってくれる。
 しかし誰もやめようとか一抜けたとはいわなかった。酒が入ると、誰もが明るく、前向きに、これからの映画のこと、能登の今後のことを熱く語り合うのだった。

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